<第6日目: 8/2(水)> カルカッソンヌ ~ バイヨンヌ
さて、今日の予定を聞くと、いよいよフランスとスペインの国境近くへ。
バスク地方へ出発です。
フランスとスペインにまたがるバスク地方。
今日は、フランス側のバスク地方の中心都市、バイヨンヌ(Bayonne)へ。
アドゥール川とニーヴ川の合流点に築かれた古い街で、魚介類の他に、
チョコレートと生ハムが特産物。
情熱を表す赤や、自然を表す緑の窓枠や木枠を使った家々が
バスク地方の家屋の特徴です。
ピレネー山脈に並行して海沿いへ向かって走ると、
やがて川が見えてきて、その先にバイヨンヌが見えてきました。
今まで旅してきたプロヴァンス地方と、明らかに違う雰囲気です。
早速、街に入って駐車場を探します。
予約したプチホテルは、街中にあり、細い石畳の通りに面しているので、
車は入れません。
適当なところで駐車して、早速駐車券を取って・・・。
そう思ったのですが、券売機がフランス語(とバスク語?)対応で
使い方が分からず。
うーん・・・。
とりあえず、駐車場と駐車券の券売機の写真を撮って、
ホテルの人に使い方を聞くことにしました。
重いスーツケースを引き摺って、i-pad片手にホテルを探します。
ちょうど街のランドマークの「サント・マリー大聖堂」の近くのようです。
この頃になると、安全面はそれほど心配しなくなっていたので、
妻は、その点、安心してスーツケースを引き摺っていましたが、
ボコボコの石畳の上を歩いていると、
今度は、スーツケースの車輪が心配になってきました。
A型妻の心配は、途絶えることがありません・・・。
何とか、ホテル「LE PORT NEUF」に到着。
4F建てのかわいいホテルでした。
1Fのバーで受付をして、狭い階段を上がっていくと、部屋へ。
通りに面した窓が開放的で、木の温もりが何となくアジアンを彷彿とさせる
落ち着きのある部屋でした。
到着時に、ホテルのスタッフに、駐車場の券売機の使い方をきくと、
何とここ数日はちょうど祭りの期間で、その間の街中の駐車場は無料とのこと。
何だかとてもラッキーでした。
仮に使い方を説明されても、ちょっと分かりにくそうだったので、
無料でよかったと思いました。
少しゆっくりしてから、散歩がてら外へ出ます。
川沿いにかわいらしい家々が軒を連ねます。
ブラブラと歩いて「バスクとバイヨンヌの歴史博物館」へも行きました。
バスク地方の文化や民族、家屋、バスク民族舞踊などについての説明や、
衣類、生活用品などの展示などがあり、とても興味深かったです。
(夫記)バスク地方
バスク地方にはなぜか昔から格別な思い入れがあり、かねてよりずっと行ってみたいと思っていた土地でした。まあ、私の世代にはありがちですが、要するに司馬遼太郎の影響ですね。
独自の言語と文化を持ち、国家の一地方として組み込まれていてもなお独立独歩の気概を失わない。そんな民族としてのバスクに、なんとも言えないロマンを感じるのも、世代的なものなんでしょう。今となっては独立運動といえば、むしろバスクなどより、スペインならばカタルーニャのほうが余程ホットで過激です。
バスクには、フランス側のフレンチバスクとスペイン側のスペインバスクがあるほか、海沿いの海バスクと山沿いの山バスクという分け方もあります。バイヨンヌは海バスク。サンチャゴ巡礼路の起点と目されるサン・ジャン・ピエ・ド・ポーは山バスクです。
バスクの街に入ってまず気付くのは、家々の窓の木枠が赤や緑や青色に塗られていること。これはとても特徴的な光景で、ああ、バスクに来たんだなあと、この街並みを見ると思います。
それから、街のランドマークの「サント・マリー大聖堂」にも入場。
ステンドグラスがとても美しい教会でした。
夕食は、ホテルの横のレストラン「La Chistera」へ。
メニューには日本語表記もありました。
妻は、バスク名物の「ピペラード」を注文。
ドウガラシ(Piperra)が語源となった料理で、パプリカをトマトで煮て、
生ハムをのせて、卵でとじたラタトゥーユです。
夫は、「バスク風チキン」を注文。
肉が柔らかくて美味しかったです。
食後、すぐにホテルに戻れるのは魅力的。
今日は、ドライブメインの一日でしたが、思ったより疲れたようで、
ぐっすり眠れました。
まだ旅は前半戦。
でもフランス滞在は、終わりつつあります。
結局、フランス語に苦労しながらの旅だったので、
次回またフランスに来ることがあれば、もう少し、
フランス語を勉強したいと思った妻でした。