レンタカー&鉄道で巡る 南仏・スペイン巡礼路・ポルトガルの旅 17日間

旅好き夫と怠け者妻の夫婦ふたり旅・・・ちょっと長かったけど、楽しかったです。

<第3日目: 7/30(日)> エクスアンプロヴァンス~        ルールマラン~ラコスト~ゴルド

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ホテル前のプラタナスの並木

空は晴天。

ホテル前には、プラタナスの並木が広がっています。

窓から眺める清々しい景色に、旅に出たことを実感しました。

旅はこれから・・・。

久々の海外旅行に少し興奮気味の妻の横で、

毎年辺境の国々へ旅をしている夫は、淡々と出発の準備をするのでした。

 

10時チェックアウトに合わせて、早速、レンタカーに乗り込みます。

私たち夫婦は、休日は朝食を食べない派なので(ただの寝坊です)、

今回の旅行中も、朝食を飛ばして先を急ぎます。

一食抜くだけでも、案外良い時短になります。

 

今日はリュベロン地方の美しい小さな村々を回っていきます。

まずは、ルールマラン(Lourmarin)へ。

地球の歩き方には「オリーブ畑や果樹園の緑に囲まれた平和で美しい村」

とあります。

山あいの村ですが、可愛らしい雑貨店やカフェも並び、

お洒落な雰囲気が漂っています。

作家のカミュが晩年を過ごした村としても有名だそうです。

 

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ルールマラン城

 

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お洒落なメインストリート

 

早速、車を駐車して村の散策へ。

観光シーズンなので、割と混雑している印象。

狭い通りを賑やかに人々が行き交います。

 

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賑やかな通り

 

気持ちの赴くままに、

家々の間の細い路地も歩きました。

南仏の田舎のイメージにぴったりの穏やかな風景に大満足。

小さな村なので、迷うことなく散策を堪能できました。

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雰囲気のある細い路地

 

広場のカフェでお茶もしました。

絵葉書に出てきそうなカフェでお茶をするのは良い気分です。

 

行き交う人々を眺めながら、その言語を聞いていると、

フランス語のほかにスペイン語も多いようです。

思いの外、英語は聞こえませんでした。

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広場のカフェ

 

 そろそろ次の村へ向かおうと駐車場へ。

駐車場の空き待ちらしき人に、

がっつりフランス語で話しかけられました。

さっぱりフランス語は分からないのですが、

勝手に会話を想像。

少しだけ話せるスペイン語ジェスチャーで、

「今から出るけれど、準備があるからちょっと待ってくれる?」とか

言ってみました。

 

あちらがスペイン語が分かるのかは不明でしたが、

ニコニコしながらうなずいて車へ戻って行ったので、

何となく通じたようで、ほっ。

 

でもやっぱり、フランスの田舎へ行くなら、

片言でもフランス語の勉強をしてきた方が良さそうですね。

次回、来ることがあれば、

少しくらいは勉強して来ようかなあ・・・と思いました。

 

 

そして、次の村へ出発。

もう午後を結構過ぎていたので、旅を急ぎます。

 

ほどなくして到着したのは、ラコスト(Lacoste)。

ここは夫の強い希望で立ち寄りました。

18世紀、あの有名なサド侯爵が領主を務めていたとのこと。

現在の人口はわずか400人。

リュベロン地方で最も小さい村だそうです。

 

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広がるのどかな景色

 

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サド侯爵の城

観光場所は、ずばり「サド侯爵の城」のみ。

外郭は、荒廃した中世の城、という感じでしたが、

現在はピエール・カルダンが所有し、夏にオペラやコンサートも開いているそうで、

内部の一部は綺麗に修復されていました。

 

(夫記)どうせなら、カルダンではなく、ワニのラコステが買収すればよいのに・・・

 

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サド侯爵城の外郭

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サド侯爵城の内部

 

すっかり夕刻に近づいてきました。

本日の宿泊地、ゴルド(Gordes)へ向かいます。

ゴルドの滞在も1泊だけなので、

街の観光は夕食前に済ませなければなりません。

大忙しです。

 

ほどなくして、ゴルドへ到着。

まずは事前にネットで予約していたホテル「Des Romarins」へ到着。

崖の上に立つホテルで、ちょうど崖の向こう側がゴルドの村の中心地。

 

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崖上のゴルドの村の中心地


 

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反対側の崖上に立つ家々

 

有名なゴルドの景観「崖上に岩のように密集している街並み」を、

中庭から一望できるというベストポジションに立つホテル。

部屋はコテージ風で、これまた南仏のイメージらしい

可愛らしいホテルで大満足でした。

今回の旅行で印象深かったホテルのうちのひとつでした。

 

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ホテルの中庭

 

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ホテルの駐車場

 

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コテージ風の部屋

 

日が長い夏。

ホテルで遅めの8時に夕食の予約をしてから、

急いで村の中心地へ。

崖の向こうを目指して10分ほど道路沿いに歩くと、

街の中心地が見えてきました。

 

石造りの家々が特徴的で、

昔よく読んだ童話に出てきそうな街並みでした。

しばし街の広場にあるベンチに座って、アイスクリームを堪能。

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街の広場のベンチで休憩

 

バタバタと忙しく走ってきた今日一日。

実は食事らしい食事をしていないことに気付きました。

今晩はホテルでコース料理を予約したので、

豪華フレンチに期待を寄せています。

 

6時頃を回っても、まだ明るい夏。

ホテルに帰っても、8時の夕食まで時間があるので、

気になっていたプールへ。

 

夕方になり、結構寒くなってきていましたが、

「南仏のホテルで泳いだ」という響きが、

ひどく格好良く思えたので、寒さを我慢して泳ぐことにしました。

 

・・・寒い。めちゃくちゃ寒い。

でも死んだ気で入ったら、ほどなくして慣れてきました。

20分くらいいたので、もう「南仏のホテルで泳いだ」という称号は得たと思い、

上がることにしました。

20代の欧米人カップルが、大はしゃぎでプールを堪能していましたが、

40-50代カップルの夫婦には苦行でした。

でも良い思い出になりました。

 

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寒かった思い出のプール

 

そしてやっとお待ちかねの夜8時。

さすがに外は暗くなり、中庭にセッティングされたテーブルには

ランプが灯されています。

他にも数組、ゲストがいて、

思い思いにワインを片手に食事を堪能していました。

 

私たち夫婦は残念なことに、ふたりとも下戸なのです。

良い年をした夫婦が、お洒落なレストランで

「ソフトドリンク、シルブブレ」的なのは、

いかがなものかと思いますが、仕方ありません。

ちょっとワインに見えそうなジンジャエールで見栄を張ってみます。

 

今日初めてのまともな食事。

豪華フランス料理を写真に収めてから、口にします。

野菜たっぷり、見た目も美しい食事でした。

少しお肉が硬かったけれど・・・。

 

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南仏料理は、ソースがさっぱりしていて、

野菜やお肉の素材の味を生かしている気がしました。

 

明日はまた次の街へ旅立ちますので、

ほどほどのところで、部屋に戻ります。

ゆったり連泊の旅が好きな妻には、

連日、他のホテルに移る生活がなじめず、

ちょっと旅芸人の気持ちになってきましたよ・・・。